【1回目】
A評価でした。ちなみに主観はBか、Aもあるのかなと考えていたので一致していた。初めての受験ではあるが、大きなミスなく無難に処理できたと思ってたからねえ。
平成29年の行政法は、①非申請型義務付け訴訟の訴訟要件の検討、②裁量、③処分性、④個別事情審査義務と書くべき事項は多い一方で、書くべき内容が何なのかは比較的わかりやすい問題であった。ゆえに、誘導に乗りつつ、とにかくすべて書ききるという一種の作業ゲー的な側面だったといえよう。
俺は①〜④までとにかく誘導には乗ったし、条文も最低限摘示して、三段論法も意識した。事実も使うべきものは広く拾う意識をもって、評価は十分ではないにしても書ききった。途中答案ではない。これでAがきた。
ちなみに処分性は道路法の解釈が必要で、難問だった。そもそも誘導文が意味不明すぎ。解釈なんかできなかった。だから、規範あげて、適当に条文だけ押し並べて、適当に処分性あり!って書いた。それでもAはきている。上位Aではないと思うけども。
この年に感じたのは、「なんや、一回目受験で、不合格にはなったけど、行政法ならA取れるやん」ということ。作業ゲーなら事前準備と上記の意識で十分Aは取れることがわかった。なお、模試は下位6%くらいにされたけどな。
ただ、この年、つまり平成29年の問題は全体として良問だと思うから絶対やったほうがいいよ。これやるだけで、裁量、個別事情審査義務の半分、非申請型義務付け訴訟の訴訟要件+原告適格、処分性学べるからね。ただ、処分性はげきムズだからできなくていい。むしろ処分性は24年と25年が大事。処分性ちゃんとわかってる受験生ってごく少数だろうから、合格者でも怪しいだろう、ちゃんとローの教授とかに見てもらうことをオススメする。
【2回目】
B評価でした。おいおい、下がっとるやないか。
平成30年の問題は、①原告適格、②行訴法10条1項、③裁量、④裁量だったかな。
まず、①は得意分野だった。原告適格は事前の準備で決まるとローの教授も話してたし。俺はいつも小田急事件に沿って書くんだが、この年は、反論を踏まえなきゃいけなかった。そうすると、いつもの書き方が崩れるという問題が。それでも、下手に変えるより、適当に反論いれときゃええやろ精神で従来の書き方でゴリ押した。その結果、X1とX2の違いをうまく表現できなかったのが点を落としたゆえんかと分析。
次に、②恥ずかしながら行訴法10条1項知らんかった。ゆえに、条文摘示できず、条文なき規範をあげてしもた。ここも落とした要因。
③と④は原告、被告それぞれの立場だけども、まあ書くことはいつもの裁量なのでね。無難に。
これでBだったわけだが、①と②のミスからすればまあ納得。それに得点分布と照らし合わせたら、Aに近いBだったはず。手応えなかったけど、Bで守れたのは少しホッとした。
この年、つまり平成30年の問題は、29年に比べたら過去問としての重要度が下がると思う。裁量は別に他の年でいいし、原告適格も他の年でもいいし。行訴法10条1項知らんやつはこのブログ読んだらあとで一回条文引いてみて。それだけでもいい、やることは原告適格みたいなもんだし。詳しくは行政法黙示録の記事とか読んで。処分性もそのうち書く。
以上、2回の受験を通して感じたのは、行政法は俺でもAやBが取れる程度にレベルは低いということ。これは採点実感見てもわかるけど、一応の水準とかみると「え?これでええんか!?せやかて司法試験やで、工藤」ってくらいのレベル(苦手な人にはディスりに聞こえるかも、すまん)。
俺ができていたのは、
・裁量のところで途中答案等の書き負けがない
・誘導は無視しない
・三段論法は意識
・個別法をなるべく引く
このあたりかな。逆にできないのは、
・事案に即した深い考察
・個別法の解釈
・スペシャルな事実の評価
こんなところ。ということは、できなかった3つは上位Aの要件ということになるんでしょう。もっとも、これは作業ゲーだった29年や30年にのみ妥当する可能性もある。
【3回目】
さて、今年はどうか。①違法性の承継、②補充性の要件の検討、③裁量と、書くべき内容はひとつ減った。とすると、ここ2年と比べると作業ゲーというよりは現場でじっくり考える系の問題といってよい。とすると、従来よりは深い分析が必要、特に②とかね。そして、それが答案に反映されないと高い評価は取れないのかもしれない。
それでも、Aは取れるんじゃないかあと。①違法性の論証も平成28年の出題趣旨に沿って書いたし、条文も(解釈こそできていないが)それなりに挙げた。②は、既判力とか使って説明できてないが、直截の規範定立、争点訴訟の指摘等は行訴法45条挙げてるし。③は例年通りの裁量。もちろん上位Aたる①の個別法解釈や、②の説明の不足、③の評価の物足りなさはあるけど、少なくともBには乗っているでしょう。
あ、友人の行政法答案は実は読んでません。なぜか、受かった友達は行政法ミスってる人が多くて俺のほうができてたから。だからそのあたりの感覚はわからないや。
ちなみい3回目受けるにあたって、行政法の勉強はほとんど何もしてません(自慢とかじゃなくて事実として!!!)。フラグ立ててないぞ。おしまい