タイトルのとおり、司法試験の選択科目に悩んでいる方へ。あと、著作権法ざっくり知りたい人向け。

予備試験組はそろそろ選択科目を決める頃合いらしいですねー。そして、ロー生も本腰を入れて勉強していきたいところ。そこで、本記事では司法試験の選択科目である知的財産法のうち、著作権法に触れていく。


まず、知的財産法といっても、司法試験では、第1問が特許法、そして、第2問が著作権法と決まっている。ゆえに、商標とかの勉強は不要。特許法については、また別記事で書くので、著作権法に絞って書くことにする。

[①特徴]
あえていえば刑法に近い。刑法は、構成要件→違法性→責任という手順であったり、共犯の書き方なんかもある程度決まってるじゃない?そして、その際には、甲や乙の行為をとらえていく。この感覚が著作権法は結構似てて、答案の型にはめて書きやすいんだよね。詳しくはのちほど。とりあえず書き方での悩みは比較的少ない。

問題文が頭に入ってきやすい。小説を漫画にしたり、映画化したりと身近な感覚のものが多い。民訴みたいに理論武装するようなもんでもないから、抽象論嫌いな人にとってもよい。

判例が、記憶に残りやすい。SMAP事件とか、ときめきメモリアル事件等、これまた身近な事件名が豊富。民法の宇奈月温泉事件とか言われても「は?」って感じの俺にとっては非常にありがたかった。ちなみにときメモ事件は、問題文読んだ瞬間それとわかるレベルで過去問にも出ている。ステータスバグらせるチートカード使って…詳しくはウェブで。

[②形式]
司法試験の問題文は1~2P程度、短い年は1Pで収まるし、令和元年司法試験もそうだった。1Pの上半分に共通する問題文があって、その下に事実を追加した設問が3~4つある感じ。つまり、問題文を読む時間は少なくて済む。他の科目がどうかは知らんが。

[③問題内容と簡単な解説]
例:太郎君は、イギリスを舞台にしたイギリス人同士の恋愛小説Aを書きました。花子さんは、小説の書き方を学ぶため、上記小説をもとに、登場人物の性格設定を同様にし、舞台を日本、主人公を日本人とする小説Bを書きました。そして、花子さんはボランティアで小説Bの無料朗読会をし、朗読しました。太郎さんは、花子さんにどのような請求ができますか?

これは、平成19年のとある設問と同内容。これ解ければ、一問解いたことになる。まずは素人感覚で、花子さんの”どの”行為が著作権を侵害するか考えてみてほしい。

先ほど、刑法に似ているといったが、その簡単なステップはこれ。

1.著作物といえるのか(そして、それは「言語」や「美術」等なんの著作物なのか)
2.著作者は誰か ←2人で作ったりするよ
3.著作権者は誰か ←例えば企業に権利いったりするからね、2と異なる場合がある。
4.被告のどの行為が、原告のどの権利を侵害しているのか ←一つとは限らないよ
5.被告の抗弁はたつのか(あるいは原告の再抗弁) ←条文探そうね
6.侵害が認められる場合、何を請求できるか ←基本は差止めとか不法行為くらいよ


これを一つずつ確認して、論点になるところを厚く書く。刑法と同じってのはそういうこと。

1.Bは著作物かどうか
  ここはさらっと認定。というか著作物性否定すると問題が終わってしまう笑 この場合、「言語」の著作物に当たるとともに、パクッてる要素あるので、「二次的著作物」となる(かなりざっくりした言い方だけど初学者用にあえてパクったと言っています)。

2.Bの著作者は誰か。
  Bを書いたのは花子さんなので、花子さんが著作者

3.Bの著作権者は誰か。 
  花子さんのみならず、太郎さんも、Aはもちろん、Bについても権利を持っていることになります。

4.花子さんのどの行為が、太郎さんのどの権利を侵害しているのか
  (1)まず、パクった行為そのもの、この行為が、太郎さんがもっているAの著作権の一つである、翻案権を侵害。
  (2)そして、Bを朗読した行為は、太郎さんがもっているBの著作権の一つである、口述権を侵害。

5.花子さんの抗弁
  (1)パクった行為については、勉強のためとあるので、私的使用の抗弁を主張。但し、その後になって朗読しちゃってるのでアウト。アウトとなる根拠条文に気が付けるかどうか。
  (2)朗読については、非営利目的による上演等の抗弁を主張。但し、これも43条の文言からすれば、認められない(解釈次第ではいけるのかも…)。

6.何を請求できるか。
 パクリ行為も朗読も、既に終わってるので差止めは不可。不法行為に基づく損賠請求ができると書いて終わり。

かなりざっくり書いたが、だいたいこんなことを最大4P分書くことになる。興味持てそうだなと思ったら知財選択もあり。ただ、著作権法は入りやすいが、特許は逆に理論チック。正直、別物と思った方がいい。また近々特許法についても書くけどね。著作権法はこんな感じです、はい。

ちなみに実務ではどうかと弁護士の先生に聞いたことあるけど、使うケースはあんまりないそう。特許に関しては、特許専門でやってる大手がいくつかあるみたいね。まあ、実務出てすぐ使えるのはやっぱり倒産とか労働なんでしょう。知財は、興味を強く持てた人にお勧めします。勉強量は特に多いとは感じなかったよ!!